SOMEHOW
「・・・ただ話してただけだけど?」


まるで陸を挑発するような話し方をする裕也君。

なんだか二人、すごく嫌な雰囲気が漂ってる・・・。


「話してただけなら、抱きしめる必要はないだろ。」


そういって陸は私達に近づいてきた。

そして私と裕也君を思いっきり引き離して、私は陸に抱きしめられた。

・・・裕也君とは全然違う温もり・・・腕の力、抱きしめ方。

何もかもが違う。

私が求めてるのは・・・裕也君?それとも陸?


「俺が告白してたんだよ。なぁ、理緒?」


裕也君が突然私に話題を振ってくるから、思わず下を向いて黙り込んでしまった。

だって、何を言っても陸が怒りそうなことばっかりなんだもん・・・。

私は俯いてしまったので陸の表情はわからない。怒ってるかな?

それとも悲しそうな・・・顔をしてるのかな。
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