SOMEHOW
何度謝っても許してもらえない気がした。

理緒の震えは止まらずに、涙も溢れるばかり。

こぼれた涙を拭ってやろうと、理緒に少し手を近づけた。

だけどその瞬間、理緒の身体がビクッと強張って、遠ざかったんだ。

理緒に恐怖感を植えつけてしまったんだ・・・。

俺は心の中でひたすら何度も謝ることしか出来なかった。


俺はここにいても何も出来ないし、理緒が恐怖感に襲われるだけだよな・・・。

そう思った俺は理緒に俺の学ランを肩にかけてやって、荷物を持って教室を出た。


なんて最低なことをしてしまったんだろう。

理緒に無理矢理・・・っ。

その日はずっと後悔に襲われていた。

ひたすら心の中で理緒に謝っていたんだ。




そしてどうか、嫌われることだけはないようにと――・・・。
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