SOMEHOW
「えっ・・・なんでそんな格好して・・・っ?!」



そういって、裕也君が私の肩に触れようとした。

私の身体は勝手にビクッと強張って、裕也君から一歩遠ざかった。

どうしよう、なんだか気まずくなりそうな態度をとっちゃったよ。

嫌いじゃないのに。触れて欲しくないわけじゃないのに。

身体が勝手に動いちゃったの・・・っ。

そしてまた溢れてくる涙。さっきあれだけ泣いていたのに。

まだ涸れないんだ、私の涙は。



すると裕也君は私の腕を引っ張って自分の胸に引き寄せた。

私は突然のことで、そのまま裕也君の胸の中に倒れこんだ。



「陸と何かあったのか?・・・じゃなきゃ服がこんな風に破れないよな、普通。」


優しく優しく、ゆっくり話してくれる裕也君。

だけど力強い裕也君の腕。その温もりに私は少しだけ恐怖が薄れた気がした。

震えはまだ治まらないけど、心がすごく安心したんだ。




「さっき・・・怖かった・・・よぉ・・・っ。」
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