SOMEHOW
何があったのか、聞きたいのは山々だったがそれを押さえて安心させるよう優しく言った。

そして抱きしめながら頭を撫で続けてやった。

だけどまだ理緒の涙は止まらない。まるで止まることを知らないかのようだ。

けれど少しだけ理緒が安心したかのような感じがした。

理緒の顔は俺の腕の中で俯いたままだったから表情はわからないけれど。

そうしていると、理緒が小さくつぶやいたんだ。



｢･･･好き。｣


まさかそんなことを言われるなんて思わなかった。

聞こえないくらいの小さな声だったけど、俺の耳にはしっかり届いた。

すげぇびっくりして、理緒の肩を掴んで思いきり身体を離した。

そうして理緒と俺の視線を絡ませる。理緒の瞳には小さな俺がしっかりと映ってる。
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