SOMEHOW
少しだけ理緒の身体が強張ったような感じがしたけど、さっきほど怖がってはいないようだ。

驚いた目をして、俺の方を見つめる。

そうして少し沈黙が流れたあと、ゆっくりと理緒は話し出した。


「陸に突然、無理矢理キスされたの。」

「・・・は!?」

「私が抵抗したら・・・机に倒されて、服破られちゃって・・・。」


不安そうな顔をしながらも俺に話してくれた。

・・・ていうか、無理矢理キスってありえないだろ!

俺が言うのもなんだが・・・男として最低だぞ?


「ただそれだけだよ。そのあとはいつもの陸に戻って、学ランをかけてくれたの。
・・・そしてそのまま出ていっちゃった。」


苦笑いしながら答える。

それでさっき、あんなに怖がってたのか・・・。

そんなシーンを想像しただけで、なんだかイライラしてきた。
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