SOMEHOW
そんなことを考えていたら急に小さく重みを感じた左肩。

理緒が俺の肩に頭を傾けてる。

すこし笑ったように見えたけど、視線はテレビに向けたまま。

だから俺もあえてテレビの方を向いたまま、理緒を感じてた。


｢どうした？今日はなんか甘えたじゃん。｣


普段は理緒はあんまり俺に欲を言わないんだよね。

欲を言ってほしいってわけじゃないんだけどさ。

なんか･･･不思議な感じなんだよな。女ってもっと、欲深いもんだろ？

そんな理緒が今日は、急に肩に頭を傾けてきたり。

そのあとの笑顔はなんだか可愛かったし。

･･･なんて、俺はこんなこと思う資格あんのかなぁ･･･。



｢んー･･･なんとなく、そんな気分なの。｣


相変わらず視線は交わらないままだけど、伝わってくる言葉に嬉しさを感じた。


なんかいいよな、この雰囲気。

俺は正直好きなんだよ、この理緒との独特の雰囲気が。

きっと理緒も、今だけは俺のことだけを考えているだろ？
< 27 / 217 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop