SOMEHOW
「裕也君、彼女とケンカしたらしいよ?原因はよくわかんないんだけど、今朝も別々で学校来てたしさ。・・・これは狙い時だよ?理緒っ!!」



そう言ったあと、また由希は笑う。

もう。他人事だと思って勝手なことばっかり言うんだから。

・・・そう、私の好きな人には可愛い彼女がいる。

だからもうずっと、何年も片思いのままなんだ。


今まですごく仲良かった2人だから・・・こんなチャンスは滅多にないよね・・・。

なーんて、私すごくイヤな女だなぁ。



「今日の帰りにでも、噂の真相を本人に聞いてみたら?」



急に真面目な瞳をしだした由希。

いつもふざけてるように見えるけど、本当は私のこと真剣に考えてくれてるんだよね。



「・・・うん。聞いてみるよ。」

「頑張れ理緒!何かあれば、力になるからさっ♪情報なら任せてよ!!」



さすが由希。やっぱり私のイチバンの親友だよ。
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