SOMEHOW
暗くて理緒の表情はよく見えないけど、泣きそうな顔をしていた気がする。

そのまま黙りこくってしまった理緒を俺は後ろから抱きしめた。

理緒の後ろ姿はなんだかとても小さくて、今にでも消えてしまいそうだったから。



「私、初めて見る・・・夜の海。」

「俺も、夜は初めてだ。」

「なんだか少し寂しく見えるね。
でも、月の明かりが反射してとってもきれい。
・・・不思議な気持ち。」



ゆっくり、優しく話す理緒の声がなんだかとても心地よかった。

抱きしめてる理緒から伝わるこの温もりがすごく愛しく感じたんだ。



遊びだって、十分理解していながらこんなことを感じる俺は最低だな。

だけどもう止まらなかったんだ。




俺のココロは、徐々に理緒に惹かれていってる。



「なぁ・・・」


「ん?何・・・っ?!」
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