SOMEHOW
「海・・・・・・。」


思わず声を出してしまった。

目の前の壮大な海に、なんだか心奪われた。



だけど、なんで突然海につれてきてくれたのかな?



「前に言ってただろ?“夜の海が見てみたいなぁ”って。」

「えっ・・・そんなこと覚えてたの?」

「忘れるわけないだろ?」



なんだか得意げに言う裕也君。

まさか、あんなさりげない一言を覚えてくれてるなんて思ってなかった。

だってあの時の裕也君は私の話なんて聞き流してたでしょ?

・・・実はソレがフリだったっていうの?


初めて見る夜の海。初めて2人きりで裕也君と出かけた先。

これ以上の幸せなんて、ないよね。



本当に、嬉しすぎるよ?
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