SOMEHOW
「私、初めて見る・・・夜の海。」

「俺も、夜は初めてだ。」

「なんだか少し寂しく見えるね。
でも、月の明かりが反射してとってもきれい。
・・・不思議な気持ち。」



緊張で上手く話せそうもなかったから、ゆっくりなスピードで話をした。

噛んじゃったりしたら、ムードも台無しだしね。


しばらく目の前の海を眺めていた。

本当に、不思議な気分。

このまま見つめていたら、吸い込まれちゃいそうな感じがした。




「なぁ・・・」


裕也君が突然話しかけてきた。

なんだかいつもよりも、低い声で。



「ん?何・・・っ?!」


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