SOMEHOW
「嘘つけ・・・目が赤い。」

「ちょっと目にゴミが入っちゃってさ・・・っ!」

必死にごまかしてみるけど、裕也君には全然通用しなくて。

「だから、嘘つくなよ。」



まっすぐに見つめて言う裕也君の言葉は、まっすぐに私に突き刺さってきた。


「・・・っ!裕也君には、関係ないよ・・・っ!!」



思わず裕也君を思いっきり突き放しちゃった。

私が裕也君を突き放すなんて、初めてだよ。

肩を抱かれても手を引っ張られても、

初めてキスされた時も・・・一度も振り払ったことはないのに。

だけどもう耐えられなかったんだ。

裕也君のまっすぐな視線が痛かった。



突き放した距離がまるで私と裕也君の心の距離を示してるみたいで、なんだかすごく遠い人のように感じた。
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