SOMEHOW
すると突然裕也君に思いっきり腕を引っ張られて、抱きしめられていた。

さっきよりもずっときつかった。

離そうとしても私の力じゃ微動だにしなくて。

どうすることもできなかった。



すると少しだけ裕也君が力を緩めて、2人の間に距離が出来た・・・って思ったら、

裕也君に唇を奪われた。2度目の・・・キス。

だけど、裕也君は1回だけじゃなく、離れてはまた重なり、離れては重なり、繰り返してきた。

・・・何?いつもの裕也君じゃないみたいだよ・・・??

なんだか少しだけ、怖いよ。ねぇ、どうしたの?


しばらくたって、息苦しくなってきたから裕也君の服を握り締めた。

だけど離してくれなかったから、胸を叩いた。

そしたらやっと、離してくれた裕也君。

なんだか少し悲しそうな顔をしていた。



「・・・ごめん。ごめん、理緒。」


そうやって謝られた瞬間、なぜか突然頭に彼女の姿が浮かんだ。
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