不器用な僕たちは……
モデル
『ふぁーぁ…』
眠い~
昨日全然寝れなかったからなー…
でもやっぱ美術室は落ち着くな~
『品のねぇあくび』
『陣…
はっ?なんでここにいるの⁈てかあくびに品の良し悪しなんてないから!』
『はいはい
…なぁ俺をモデルにして描いてくんない?』
モデル?
なに言ってんの……
『やだ……』
『じゃあ金払うから』
『絶対いやだ』
『これが俺の一生の頼みだと思ってさ』
『お前に……描いて欲しいんだ……』
『アタシそんなに上手くないから』
『嘘だ
十分うめぇよお前
俺お前の絵が好きなんだ
バスケしてる姿でもなんでも良い
俺を描いてくれればいいんだ
頼む……』
……なにそれ
意味わかんない
アタシもうあんたなんか好きじゃない
『お前さ…ツバサのこと好きだろ』
なんで……‼
『お前の態度見りゃわかるよ
なぁ協力してやっから…
俺を描いてくれ』
『協力なんていらない…
でも…描いてあげる…』
『ホントか⁈
俺バスケしてる姿描いて欲しい!!!
いつも部活が終わったら直でススキノ公園で練習してんだ!
もし来れたら来て描いてくれよ!』
なんでそんなに描いて欲しいわけ…?
ほんと男子ってわからない……
『いいよ
公園行く度ジュースおごってくれるならネ』
陣は子供がなにか企む様な顔をして笑って
『何杯でもおごってやる』
そう言った