不器用な僕たちは……
キスをしてから少し経って
金原さんは起きた
『んっ?もうこんなとこ?』
『金原さんグッスリ寝てたよ笑』
『うそ~笑』
『ホントホント笑』
いつものトコロに着いて車を止める
車のドアを開けて
『あっそういえば園芸部、明日ある』
『何時から?』
『4時位かな?そんな早く来れないでしょ、先生』
『いいよ。丁度明日何もない日だから』
これはホント
バイトも無いし塾の方も無いし
『良かったぁ
じゃあ、また明日…だね』
『うん
また明日』
家に帰る金原さんの姿が見えなくなるまでそこにいた
俺のクチビルには
まだあの時の感触があり
金原さんのニオイがあった