不器用な僕たちは……
…翼…










なにを思ったのか俺は金原さんの手を強く握った




















優しくてちっさくて温かい手




















そしたら予想外




















金原さんが俺の手をすげー強い力で握り返してきた


















女の子でもこんな力強いんだな、なんてのんきなことを考えていた



















なんだか俺のこの気持ちに応えてくれてるみたいで嬉しくて笑ってしまった
















はたからみても気持ち悪いヤツだな















金原さんはどう思ってるんだろう





















その日は花壇の壊れたレンガを3分の2まで修復できた












部活の完全下校時刻が5時30分らしく


俺といるところを他のヤツらに見られるのがまずいらしい



まぁそりゃそうだ




知らないヤツが無断で学校に入って女子中学生と花壇で遊んでる














十分怪しい










もしかしたら俺、捕まっちゃうかな























それでも














俺は金原さんと花壇とかほのぼのしたことやりてぇなぁなんて
















欲張りなんだろうか





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