【短編】羽根月
「里~茉!お昼一緒に食べよう」
中には里茉しかいなかったのを確認してから、彼女に声をかけた。
里茉は、オレが声をかけたのに───いや、よく考えると…オレが部屋の中に入ってきたっていうのに
里茉は振り返りもせず、ただ一点を見つめていた。
「…里茉?どうし…」
オレは里茉に近づき、肩に触れた。
「きゃっ…!」
彼女は驚いてオレの手を振り払い身構えた。そして…信じられない言葉を発した。
「…誰!?」
ド ク ン‥
オレは一瞬で青ざめた。
ワケがわからずに里茉に声をかける。
「り、里茉、オレだよ!大地だよ?!」
「わからない…貴方誰なの?」
不安そうに怯え、後退りする彼女に…オレは怖くなって
夢中で抱きしめた。
「イヤ!離してっ!!何するのよ!!!」
今の里茉は、本当にオレが誰だかわからない。知らない男に触れられるのは怖かっただろう…
だけどオレは彼女の思ってる事や、彼女の恐怖なんか知りもしない。
ただ、オレは怖かったんだ。
里茉が消える──…
「里茉…っ、里茉ぁ」
「イヤ――――ッ!!」
暴れる彼女をオレは壊れそうな程、抱きしめた…
中には里茉しかいなかったのを確認してから、彼女に声をかけた。
里茉は、オレが声をかけたのに───いや、よく考えると…オレが部屋の中に入ってきたっていうのに
里茉は振り返りもせず、ただ一点を見つめていた。
「…里茉?どうし…」
オレは里茉に近づき、肩に触れた。
「きゃっ…!」
彼女は驚いてオレの手を振り払い身構えた。そして…信じられない言葉を発した。
「…誰!?」
ド ク ン‥
オレは一瞬で青ざめた。
ワケがわからずに里茉に声をかける。
「り、里茉、オレだよ!大地だよ?!」
「わからない…貴方誰なの?」
不安そうに怯え、後退りする彼女に…オレは怖くなって
夢中で抱きしめた。
「イヤ!離してっ!!何するのよ!!!」
今の里茉は、本当にオレが誰だかわからない。知らない男に触れられるのは怖かっただろう…
だけどオレは彼女の思ってる事や、彼女の恐怖なんか知りもしない。
ただ、オレは怖かったんだ。
里茉が消える──…
「里茉…っ、里茉ぁ」
「イヤ――――ッ!!」
暴れる彼女をオレは壊れそうな程、抱きしめた…