【短編】羽根月
オレが健全な男子高生だからか?

途中そんな事を考えながらも
疲れる事もなく里茉を欲した。

だって足りない。
こんな短時間じゃ満足出来ない。

彼女は自分のものになったのに
不安で不安で仕方がない。

一息ついた隙に彼女が消えてしまう気がして怖かった…


やがてオレは力尽きた。
すでに外は明るくなってきていた。

オレはちょっと休むつもりで気を抜いた途端、一気に墜ちた。








オレは幸せな夢を見るはずだった。
里茉との初めての眠り。

彼女を思いきり愛して眠りについたのに…




彼女が泡のように消えてしまう夢を見てビックリして目が覚めた。

「!!…あ……ゆ、夢か…」

夢を見ただけなのに、鼓動は早くなってるし全身から汗が噴き出していた。

心配になって隣を見ると、ちゃんとオレの腕の中で彼女が静かな寝息をたてている。

オレはホッとして彼女を抱きしめた。

「…ん…朝…?」

里茉が目を覚ます。

「おはよ…里茉」

「おはよう、大地。今何時…?お腹すいたでしょう?何か作ろうか」

「ゴメンな。昨日…オレめちゃめちゃしちゃったから疲れてるだろ?オレが作るよ」

「え、でも…」
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