【短編】羽根月
昨日、あんなに求めたのに里茉は一度も拒否らなかった。

絶対、途中で疲れてたはずなのに…

『もう一度いい?』
って聞いたら必ず笑顔で
『うん』
って答えてくれて…ついオレは自分勝手なSEXをしてしまった。

だから下手なりにも朝ごはんくらい作ってあげたかった。

「寝てなよ、まだ眠いだろ?」

「平気、やっぱりあたしが作るわよ」

「いいじゃん、寝てなよ」

「だって…」

彼女は何か言いたそうにしていた。

「オレが作るんじゃダメ?」

「そうじゃないけど…初めての朝ごはんくらい作ってあげたかったの!」

そう言って少し照れた顔を見せた。

か…
可愛い!

オレの為に言ってくれたんだって思うと余計嬉しくて…

オレはキスをした。

「じゃあ二人で作ろっか。ね?」

「うん!」

こういう時、彼女はオレより年下みたいな気になる。

もう、可愛くてしょうがない!

オレ達は服を着て台所へ行き食事の準備を始めた。

ってもオレは手伝ってただけ。

簡単な朝ごはんだったけど、何もかもが新鮮で幸せの連続だった。


これからなんだ。

未来は始まったばかり。


二人の新しい世界が始まる────

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