【短編】羽根月
「ふぅん…」
若干納得できない感じで彼女は言った。
「少し待ってて。里茉が座れるように場所作るから」
オレは里茉にそう伝え、車から数m離れた場所に持ってきた大きなシートを広げた。
そこは草が繁っていて、座っても痛くないように思えた。
シートの上にさらに何枚かシートやマットを敷く。
これで準備OK。
上手い具合に木陰でもあり…まだ残る強く眩しい陽射しを
木々の葉が揺れながら和らげるような気がした。
そして自分が作った場所を再度見渡して、車に戻った。
「里茉、お待たせ!」
「何してたの?」
「特等席作り」
オレは助手席のドアを開け、里茉を抱きかかえて先ほど作った場所へ彼女を連れて行った。
そのまま彼女を特等席にそっと降ろす。
そして彼女が寒くないようにと毛布を掛けてオレは横になった。
山の上だからかな…?まだ気温は高いはずなのに、横になると
肌に当る風は少し肌寒い。
木陰だからかな。
里茉は座ったまま海を眺めていた。
太陽の光を反射してキラキラ光る海。
それはとても穏やかに見えた。
「なんかいいよね、海って…ずっと見ていたいなぁ」
「そうか?夏はいいけど冬は寂しいじゃん」
若干納得できない感じで彼女は言った。
「少し待ってて。里茉が座れるように場所作るから」
オレは里茉にそう伝え、車から数m離れた場所に持ってきた大きなシートを広げた。
そこは草が繁っていて、座っても痛くないように思えた。
シートの上にさらに何枚かシートやマットを敷く。
これで準備OK。
上手い具合に木陰でもあり…まだ残る強く眩しい陽射しを
木々の葉が揺れながら和らげるような気がした。
そして自分が作った場所を再度見渡して、車に戻った。
「里茉、お待たせ!」
「何してたの?」
「特等席作り」
オレは助手席のドアを開け、里茉を抱きかかえて先ほど作った場所へ彼女を連れて行った。
そのまま彼女を特等席にそっと降ろす。
そして彼女が寒くないようにと毛布を掛けてオレは横になった。
山の上だからかな…?まだ気温は高いはずなのに、横になると
肌に当る風は少し肌寒い。
木陰だからかな。
里茉は座ったまま海を眺めていた。
太陽の光を反射してキラキラ光る海。
それはとても穏やかに見えた。
「なんかいいよね、海って…ずっと見ていたいなぁ」
「そうか?夏はいいけど冬は寂しいじゃん」