【短編】羽根月
その日から、オレは悩み続けた。
ウソだと思いたい一方で、やっぱりこれは本当のことで
一年も経たないうちに里茉は死んでしまうのだと──絶望もしてる。
その間に、オレは何ができる?
里茉の寿命が尽きる事が前提じゃない。
だって奇跡だって、この世にはあるじゃないか…
オレに出来ること
オレにしか出来ないこと
里茉にとって…最善の方法───
そんなの答えなんか出せるか!?
わからないまま何日も眠れず、それでも里茉に悟られたくないから学校も休まずに行った。
とりあえずできる事といえば、何もなかったように振る舞い、いつものように里茉を愛すること。
それから数日、里茉を見ていてもそれらしい症状はなかったから。オレの中では
『やっぱり病気なんてウソなんじゃねーの?』
なんて思ってた。
ある日の昼休み、オレはルールを破って国語準備室を訪れた。
里茉の授業中は見てられるから安心だけど、それ以外のオレの目の届かない時間は心配だったから。
「コンコン」
軽くノックする。
特に中からの返事があるわけじゃないから、オレはすぐにドアを開けて中に入った。
ウソだと思いたい一方で、やっぱりこれは本当のことで
一年も経たないうちに里茉は死んでしまうのだと──絶望もしてる。
その間に、オレは何ができる?
里茉の寿命が尽きる事が前提じゃない。
だって奇跡だって、この世にはあるじゃないか…
オレに出来ること
オレにしか出来ないこと
里茉にとって…最善の方法───
そんなの答えなんか出せるか!?
わからないまま何日も眠れず、それでも里茉に悟られたくないから学校も休まずに行った。
とりあえずできる事といえば、何もなかったように振る舞い、いつものように里茉を愛すること。
それから数日、里茉を見ていてもそれらしい症状はなかったから。オレの中では
『やっぱり病気なんてウソなんじゃねーの?』
なんて思ってた。
ある日の昼休み、オレはルールを破って国語準備室を訪れた。
里茉の授業中は見てられるから安心だけど、それ以外のオレの目の届かない時間は心配だったから。
「コンコン」
軽くノックする。
特に中からの返事があるわけじゃないから、オレはすぐにドアを開けて中に入った。