わたしから、プロポーズ
ベッドはセミダブル。
シングルだと狭すぎるからと、同棲を機に買い替えたのだった。
ダブルだと大きすぎて部屋に邪魔だという理由で、セミダブルにしたけれど、布団の種類が無さ過ぎて返って不便だった。
だから、いつかはダブルに買い替えたいねと話しをした事があったけれど、あの時の瞬爾は何を思っていたのだろう。
私は間違いなく、瞬爾との未来、そう、結婚した自分たちを想像しながら言ったのだけれど。
「瞬爾…」
ベッドで重なる甘い時間は、私たちには既に当たり前になっている。
スプリングは傷み始めたのか、きしむ音が日に日に大きくなっていた。
汗ばむ瞬爾の体に手を回し、甘い声はとめどなく溢れてくる。
「莉緒、もっと声を出して」
息を乱しながら、昼間とは違う顔を見せる瞬爾。
その顔は私だけのもの…。
「うん…。だけど…、もう限界…」
瞬爾は私の最愛の恋人。
これほど好きになれる人には、もう会えない。
体中に刻まれるキスの跡も、離せない胸と胸も、乱れる呼吸も。
瞬爾の全てが愛おしい。
だから、お願い。
早く私に、永遠の夢を見させて…。