魔妖人ーウィザリアンーⅠ
「突然ですが、新しい仲間を紹介します。アニスさんです。」
先生は嬉しそうに言った。

といって入って来たのは、黒髪で長髪の美少女、アニスだった。

タイプ!だと思った男子生徒もいただろう。

「アニスです、よろしくお願いします。」

声は小さく、あまり響かなかった。

これを可愛いと感じた男子も少なくないだろう。

なんにせよ、中学生なのだから。

「アニスさんに質問がある人ぉー?」

5、6人手が挙がった。

なかには、クラスのムードメーカーでもあるトアも手を挙げて『はいはーい』と大きな声で言っている。

「彼氏いますか?」
トアの発言に皆は言った

「いいねぇーー!」

「トアくん!そのような、、」
先生も困っている様子。

「おい。トア!」
後ろから、イライラした声が聞こえて来た。

その声の主は、リヒトだった。

トアも驚いた。リヒトはなかなか喋らずいつも、何をしているか分らないような人だったから。

「そんな意味わからねー質問に時間かけてんじゃねーよ!」

そのこえはまさに恐怖そのもの。

教室は静まり返った。

リヒトの恐ろしさを知らされた瞬間だった。

そして、沈黙は続く。

それを破った人がアニスだった。

「先生、何処に座ればいいんですか?早く準備したいんですけど。。」

「えっ、ああーとそのリヒトくんの隣の空いてる席に座ってもらっていいかしら。」

この発言には先生も慌てた様子。

先生だけじゃなく、生徒も。というか、クラス全員。

そして、この出来事がきっかけに、アニスは普通ではない!と思われるようになっていった。


< 3 / 29 >

この作品をシェア

pagetop