【短編】彼女の秘密と僕の憂鬱
何も知らないふりをして、笑うんだ。
大抵、5時間目は睡魔に襲われる。
心地よい眠気と必死に戦いながら、僕は英語の授業を受けていた。
…つまんねぇ。
授業は一応真面目に聞いているつもりだ。
成績も悪くはない。
それなりに勉強をして、
それなりに部活もして、
それなりに恋愛もして、
それなりに仲間とつるんで
退屈な高校生活を送ってきた。
最終的にはまあそれなりの大学に入れればいいかななんて。
特に将来に夢も希望もなく、ただ過ぎて行く日々に身を任せて受験勉強に打ち込んでいる。
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