生徒会長は魔法使い!?
(高尾)駿side
俺は、泣き出したこいつを
しばらく抱きしめていた。
どうしようもなく
愛しく思えたのは、気のせいか?
その時、パタパタと走る音が聞こえた。
ドアも少し空いている。誰かいたのか?
『先輩、もう大丈夫です。』
「…そうか。」
『先輩、ありがとうございました。それと、おめでとうございます。』
「ああ。」
俺は、小さいこいつの事が、
小動物のように見え、
それを可愛がるような、
そんな気持ちもあったが、
かたを震わせて泣くこいつを、
守ってやりたい。
守らなきゃいけない、
そう思った。