生徒会長は魔法使い!?
みなみが遼がにすがる。
「遼くんまであんな風に…」
「大丈夫」
遼はみなみの頭に手を置いた。
「必ずあいつを倒す。それに」
みなみは遼の言葉を聞きながら涙目になる。
遼はそんなみなみを見ると、優しい笑顔を見せた。
「お前を守れるのは俺だけだ」
遼はみなみの髪の毛をくしゃっと癖つけると、ルクレーシャスに立ち向かった。
《手加減はしないと言っただろう。
そこの小僧のように倒されたいのか?》
倒れこんだ高尾の近くまで飛ぶと、
ルクレーシャスの顔が見える。
普通の人間の顔だ。
ルクレーシャスはまだ何もしてこない。
「お前は俺が倒す」
遼はルクレーシャスに言い放った。
《いい度胸じゃないか》
ルクレーシャスは口の端を少し上げた。
するとルクレーシャスは手のひらから光線を遼に放った。
「遼くん!」
遼はシールドを張っていた。
シールドの表面で光線が跳ね返っている。
《その程度の反撃で俺が倒せるとでも?》
ルクレーシャスは動じなかった。