生徒会長は魔法使い!?
「シールドだけじゃねぇよ!」
遼は杖をルクレーシャスに向けた。
「燃えろ!」
ルクレーシャスのコートに火がついた。
《あちっ!》
ルクレーシャスはコートを脱ぎパタパタと仰いで火を消した。
《ただの嫌がらせか?》
ルクレーシャスはコートを捨てた。
「これがとどめだ!」
遼は杖から青い電流を放った。
《迎え撃つのみ》
ルクレーシャスも手のひらから高尾を倒した光線を放った。
二つの光線がぶつかり合い、
境目が行ったり来たりしている。
ルクレーシャスは微動だにせず、
遼は必死に反抗していた。
しかし、それが長く続くと遼は体力の限界を迎えていた。
魔力を長く保つのは体力を激しく消耗する。さらに、レベル5のルクレーシャスに対抗するとなれば、体力はさらに消耗される。
「うぁあああ!」
遼は声をあげて必死に反抗しているが、もう持たない。
ついに、ルクレーシャスの光線が遼の眼の前まで迫った。
《もう終わりだな、クソガキ》
「くっ…」
遼は今にも倒れそうになる。
「遼くん!」