A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「ねぇ、彩」


 木の枝を持って何気なく振り回しながら少し前を歩く彩に、美樹は呼び掛けた。


「なに?」
「今頃、悠くん達・・・何してるかな?」
「さぁ・・・向こうの世界で何してるかとか、全く聞いたことないからねぇ」
「聞かないの?」


 美樹の問い掛けに、彩は立ち止まる。


「聞いたって仕方ないからさ。あたしは、悠と諒の世界には行けない」


 持っていた枝を、彩は手放して。
 カランと音がして地面に転がる枝を見ながら、彩は言った。
 俯いているその横顔は、何処か寂しそうだ。


「早く・・・会いたいね」


 思わず口をついて出た言葉に、美樹は少しだけ、照れ臭そうに笑う。
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