A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「昼間、そんなに歩いたかな?」


 首を傾げながら彩が呟いた時、美樹の様子が少しおかしい事に気が付いた。
 まさか、と、彩は驚く。
 眠っている美樹の身体から、凄まじい“気”が溢れ出ている。


「そーゆーのって無縁じゃなかったのかよ、ここってさぁ」


 完璧ではない。
 確か悠は、そう言っていた。
 そして感じる、殺気。


「これだけは、力が無くても感じるんだな」


 彩は、変な所で感心する。
 だが、美樹の身体から溢れている気が、この世界にどんな影響を及ぼすのか、想像も出来ない。


「何が起こってるんだよ」


 不用意に美樹に近付く事も出来ずに、彩は動けないでいた。
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