A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 そして辺りを見回して。
 美樹は男の姿に気が付いて、息を飲んだ。
 彩の後ろで、男は軽く手を上げる。


「美樹!! 良かったぁぁっ!」


 彩は美樹を押し倒す勢いで抱き付いた。


「ちょっと彩、重い・・・」
「あ、ごめん」


 慌てて離れる彩。


「わしも少し疲れた・・・休むとするかの」


 よっこらしょ、と立ち上がると、おトキさんは腰を叩きながら部屋を出て行った。


「じゃ、俺も帰るか」
「あっ・・・あの」


 背中を向けた男に、美樹は声を掛けた。
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