A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 何故今夜、アヤカシがいないのか。
 それは、強化された美樹の“鍵”の能力のせいなのではないか。
 今までは、いくら美樹がここにいようと、毎晩のようにアヤカシは現れていたのに。


「まぁな・・・でも強くなったんじゃない、力が少し戻ったのかも知れないって、悠が言ってた」


 そう言って諒は、置いてあった彩のタバコを取って火をつける。
 彩は空き缶を諒の足元に置いてやる。


「やっぱりあの変なヤツのせいかなぁ」
「変なヤツ?」
「うん。向こうでさ、ちょっとしたトラブルがあったんだけどさ・・・まぁ結果的に、そいつのおかげで助かったみたいな所はあるんだけどね」


 諒は少し眉をひそめた。
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