A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
☆ ☆ ☆
諒は、ジーンズの後ろポケットに両手を突っ込みながら校舎の廊下を歩いていた。
美樹が見立ててくれた袖無しの黒いダウンジャケットを着てきて良かったと思う。
「これ、絶対に諒くんに似合うと思うの!」
「そうか?」
「うん、暖かいし、半額だったから悠くんとお揃いで買っちゃった♪」
そんな会話を思い出す。
半額というのは差し引いても、美樹が諒の為に買ってくれたのだから、多少の思い入れはある筈だ。
だから、このジャケットを身に付けているだけで、美樹の気配はすぐに感じられる。
――筈だった。
「・・・チッ」
歩きながら、諒は舌打ちをする。
諒は、ジーンズの後ろポケットに両手を突っ込みながら校舎の廊下を歩いていた。
美樹が見立ててくれた袖無しの黒いダウンジャケットを着てきて良かったと思う。
「これ、絶対に諒くんに似合うと思うの!」
「そうか?」
「うん、暖かいし、半額だったから悠くんとお揃いで買っちゃった♪」
そんな会話を思い出す。
半額というのは差し引いても、美樹が諒の為に買ってくれたのだから、多少の思い入れはある筈だ。
だから、このジャケットを身に付けているだけで、美樹の気配はすぐに感じられる。
――筈だった。
「・・・チッ」
歩きながら、諒は舌打ちをする。