A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「あなたは誰? 何故こんなことをするの?」


 風に煽られる長い髪の毛を押さえながら、美樹は聞いた。
 美樹と同じくらいの年齢に見えるその男は、少し俯くと、フッと笑った。


「誰、と聞かれたら、お前の敵という事になるな。何故と言われるならば、我等の目的はお前たちの抹消、そしてお前の確保だ」


 男はスーツを着ている。
 一見、学校の先生のように見えた。
 この男が言う“お前たち”というのは悠と諒、そして、もしかしたら彩の事。
 “お前”というのは、美樹の事だとすぐに分かった。


「あなたも・・・アヤカシなのね」
「分かりきっている事を聞くな」


 ピシャリと言われて、美樹は少しムッとする。
 高校生の時に大嫌いだった数学の先生みたいな言い回しだ。
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