A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「ラスト一匹!!」
「任せろ」


 最後の一匹は、諒が仕留め。
 ここにきてようやく、彩は満天の星空を見上げる。


「うわぁ、今夜の星はキレイだな」
「何言ってんだ。早くその傷、癒やして貰えよ」


 彩の隣に身軽に着地して、諒は言った。
 向こう側では、悠が手招きをしている。
 だが、決してその目は笑っていなかった。


「あれ、もしかして怒ってる?」


 おずおずと、彩は諒に聞いてみる。


「呆れてるんだよ。俺もそうだけどな」


 はははっ、と、彩は苦笑して。
 半ば開き直って、悠のもとへ行く。


「全く・・・何であんな格下相手に、簡単に攻撃食らったりするのかな。相手の力が弱かったからこの程度で済んだけど」
「だぁってさ、2匹だと思ったんだもん」
「戦闘中に敵の数を間違えるなんて命取りだよ。さっき彩が野生の勘で避けなかったら、衝撃波、まともに食らってた」


 赤く熱を帯びた彩の左腕に自分の手を添えながら、悠は言った。
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