A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「・・・やってくれたよなぁ・・・」


 ギリギリと奥歯を噛み締めながら、彩はそれでも何とか起き上がった。
 広い空間なのかと思ったら、彩1人がやっと動けるような狭い空間だった。
 この暗闇は、びっしりと網目が詰まった結界の中だ。


「なぁんで誰も気付かなかったのかなぁ・・・」


 そう呟いて、彩は結界に手を伸ばす。
 だが火花が散って、慌てて手を引っ込めた。
 この学校にアヤカシが潜入していたのなら、悠あたりが気付いても良さそうなものなのに。
 だが、こうなってしまった以上はそんな事を考えても仕方がない。
 何とかしてここから出ない事には、話にならない。
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