A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「みんな、少し遅れたけど準備するよ! 照明最大にステージを照らしてね!」


 友香の一言で、バンドの仲間たちは慌ただしく準備を始めた。
 悠はもう一度笑みを浮かべて、それからゆっくりと目を閉じる。
 彩が無事な事だけでも、分かって良かった。
 友香はきっと、こっちの状況も伝えてくれたに違いない。
 その上で彩が自力で現状を打開できると判断したのなら、それは間違いではない。
 もうずっと一緒にいるのだ。
 それくらい、わざわざ口で話さなくても分かる。
 悠は、ゆっくりと目を開けた。


「お遊びは終わり。もうお前らに付き合っていられないんだよ」


 そう言うと、悠は徐々に実体化を解いていく。
 こうした方が、格段にパワーが上がる。
< 223 / 416 >

この作品をシェア

pagetop