A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 彩の目に悠は見えているが、他の生徒たちにはその姿は見えてはいないだろう。
 友香のバンド演奏がなかったら、傍目には彩が独り言を言っているように見えるに違いない。


「友香に伝言頼んだ筈だろ。自分で何とかしろって」


 あのなぁ、と悠は呆れる。
 ステージを見上げると、友香が歌いながらこっちに向かって大きく頷いた。
 彩も、親指を立てて無事をアピールする。
 だが、悠の目は誤魔化せない。


「彩、その背中・・・」
「そんなの後回し! いいから悠は早くこのウザい結界解いてよ!」


 さすがに彩も、この学校全体を包んでいるこの結界に気付いていた。
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