A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「何だよ、諒だってボコボコにされてんじゃん。悔しくないの?」
「お前が無事ならそれでいい。それよりも、美樹の様子が変だ」


 心持ち声をひそめて、諒は言った。


「えっ?」


 聞き返して彩は少し気配を探り、眉をひそめた。
 校舎の屋上。
 そこから美樹と、違うアヤカシの気配を感じるが・・・諒の言うとおり、何処か様子がおかしい。
 確かにそこにいるのは美樹なのに、美樹の身体の中に美樹じゃない何かがいるような感覚だった。
 そしてその“何か”の気配は、だんだん色濃くなっていくようだ。


「・・・何だろう・・・?」


 彩は首を傾げる。
 諒も同じ事を感じているらしく、少し険しい表情を浮かべていた。
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