A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 次々に校舎の窓ガラスが割れる音が響き、中庭から微かに悲鳴とざわめきが、風とに乗って聞こえてきた。
 まだ美樹の力は収まってはいない。
 こうして抱き締めた腕が、そのパワーによって今にも千切れそうにビリビリと痛む。


「美樹ちゃん」


 呼び掛けると、美樹は怯えたような目線で、悠を見上げた。
 今まで美樹が力を発動した時は意識がない状態だったから、自分自身の力の大きさに驚く事はなかったのだ。
 だが、今回は意識がしっかりしている。
 自分の力を目の当たりにして、美樹は怯えているのだ。
 そして今この瞬間でも、自分自身の力をコントロール出来ていない。
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