A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「俺達も同じだよ、美樹」


 静かに、諒は言う。
 美樹は、そんな諒を見つめた。
 諒はこっちを見ておらず、カウンターの椅子に少し斜めに身体を傾けて、暗くなった外の景色に視線を向けている。
 だが景色ではなく、諒はどこか遠くを見ているようだった。


「諒くん・・・」
「俺達だって怖いんだ。増してや美樹は今まで普通に生活してきたんだ・・・何も知らないまま自分の力を目の当たりにしたら・・・そりゃ、俺達の何倍も恐怖だろうな。だけどな」


 諒は。真っ直ぐに美樹を見つめた。
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