A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「逃げる事は出来ねぇんだ。この事実からはな。彩だって最初はこの力を受け入れるのに、相当時間がかかった」


 美樹は思う。
 鳥は何故飛べるのか。
 例え本人が空を飛ぶ事を望まなくても、鳥は鳥である以上、空を飛ぶのだ。
 その事実から逃げる事は、不可能。


「そうね・・・」


 美樹は頷く。
 諒はこれでも、精一杯慰めようとしてくれている。


「ありがと、諒くん」


 そう言って笑った時、悠が店に戻ってきた。


「ったく・・・彩のヤツ、意識朦朧としてるのに暴れるんだから」


 うんざりした様子で、悠は諒の隣に座った。
 美樹はクスッと笑う。
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