A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 家族ごっこじゃない、人間の真似事でもない。
 悠も諒も、心からそう思っていてくれているのが分かったから。
 自分はこんなにも、幸せだ。
 悠に肩を抱かれながら、美樹は目を閉じた。



☆  ☆  ☆



 静かな寝息を立てて、彩は眠っていた。
 女子校から帰るその道中でも、かなり無理をしていたに違いない。


「全く・・・」


 彩のベッドに腰掛けて、諒は静かにその横顔を見つめている。


「結局こうなるんだから、早く癒やして貰えば良かったんだ」


 言葉とは裏腹に、諒は静かな笑みを浮かべている。
 そしてその頬を、そっと撫でて。
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