A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】

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　少し、風が強くなってきていた。
　店の中は静まり返っていて、目の前の海岸通りに植え付けてある街路樹の葉がざわめく音が、やけに大きく聞こえた。
　悠にもたれかかり目を閉じていた美樹は、ふと窓の外に視線を送る。
　さっき諒と、ここで出会った時の話をしていたが・・・この感じは。
　美樹は、悠に視線を戻した。
　――だが。


「悠くん？」


　呼び掛けるが、悠は静かに目を閉じているだけだった。
　最初に出会った時と同じようなシチュエーションだが、何も分からなかったあの時とは違い、今の美樹には、痛いほど理解できてしまう。