A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 昼間のアヤカシとの戦闘で、悠がどれだけダメージを受けているのかを。
 風はだんだん強まってきて、店の窓ガラスをガタガタと揺らした。
 まるで嵐のように。


「悠くん・・・」


 呼び掛けて、美樹は悠の手を握る。
 微かな温もり。
 だが、いつも感じている自分を包み込んでくれるような気は、今は感じなかった。
 やはり、悠も無理をしていたのだ。
 今の悠の力は、限界に近い。


「美樹ちゃん」


 悠はうっすらと目を開けた。
 美樹は、心配そうな表情で悠を見つめ返す。
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