A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「何でだよ!」


 彩は必死で叫ぶ。


「何でだよ!! 美樹!!」


 この空気。
 この感触。
 間違いないと、彩は確信していた。
 この結界は、美樹が作り出したもの。


“彩”


 夢うつつの、まどろみの中で。
 右の頬を撫でる、大きな手。


“じゃあな”


「・・・っ!!」


 ギリリと、奥歯を噛み締める。
 夢じゃなかった。
 優しく撫でるその手も、頬にかかった吐息も。
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