A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
(諒・・・!!)


 叫ぶ声は、自分にすら聞こえなかった。
 一際眩しい閃光が走り、一瞬だけ、辺りが真昼のような明るさになる。
 だが、彩にはまるでその一瞬の光景が、スローモーションのように見えていた。
 既に実体化を解いていた悠と諒の身体が、アヤカシが放つ最大級の衝撃波によって、跡形もなく消し飛ばされるのを。


「・・・・・・」


 全身から力が抜け、彩は屋根の上に膝をついた。
 頭の中は真っ白で、何も考えられない。
 自分が眠っている間に何が起こっていたのか、そして今・・・一体、何が起きたんだ?
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