A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】






 本当に、人間というのは。
 どんなに泣き喚いても、時間が経てば少しは落ち着いてくる。
 だけど、どれだけ泣いても、涙だけは枯れる事はなくて。
 彩はそのまま、屋根に寝転んで星空を見上げていた。
 泣いても泣いても、この家に誰も居なくなってしまった現実は変わらない。
 そして、あのアヤカシが言った言葉が、頭から離れなかった。


“自分の欲望を満たす為に、自然の摂理を曲げてまで、お前はアヤカシと共にいたいと言うのか?”
“能力をなくし、普通の人間として生きるがいい。それが自然なのだ”


 ・・・もう、何も分からない。
 助けを求める相手も、すがる相手も、もうここにはいないのだ。
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