A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「嘘じゃよ。その必要があると思ったから、迎えに行った。これでも一度会った人間には情が移るタイプでな」


 彩は俯いた。
 何も話さなくてもおトキさんは、一連の事情を理解しているようだ。


「分かってるなら放っておいてよ」
「あぁ、そうするよ。ここは今、お前にとって一番相応しい場所じゃからな。どうせわしが何を言っても、聞く耳持たんじゃろう?」
「・・・・・・」


 襖にもたれかかり片膝を抱えたまま、彩はそっぽを向いている。


「これでもお前からは想像もつかん程長生きしておるでな。お前みたいなバカ正直な人間をあしらうなぞ、雑作もない事じゃ」


 おトキさんはそう言って立ち上がると、彩の横に立つ。
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