A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
 30メートルはあろうかという高さの、壮大な滝だ。
 彩は表情を変えずに、足元から勢いよく流れ落ちる滝つぼを見下ろしていた。
 自然に出来た結界であるこの場所では、能力は使えない。


「ずっと・・・ここにいようかな・・・」


 そんな呟きは、流れ落ちる滝の水音にかき消された。
 不思議と、心は穏やかで。
 彩はそのまま一歩、足を踏み出した。
 流れ落ちる滝の前を、彩の身体が一直線に落ちていく。
 このまま目を閉じていたら、何もかもから解放される。
 ――・・・穏やかに、何事もなく。


「ホント、人間ってマジでバカだよなぁ」


 いきなり耳元でこんな声が聞こえて、彩は驚いて目を開けた。
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