A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「もう、いいや・・・取り敢えず気が済むまで、ここにいようかな」


 彩はそのまま、川で泳ぎ始める。
 どうせもう、全身びしょ濡れだ。


「お前は、ここにいる資格はねぇよ」


 いきなりそんな事を言い出した男を、彩は立ち上がって見つめた。


「自ら命を経つなんて真っ当な事じゃねえだろ。この場所でそんな事したら、ここにいる資格はねぇ。ここは自然なんだ」
「何が自然だよ 」


 腰まで水に浸かりながら、彩は言う。
 俯いたままの彩の髪の毛から、雫がしたたり落ちた。
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