A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「うわっ!?」


 すると、ほんの至近距離に美樹が立っている。
 彩は思わず後ずさるが、テラス戸に背中が当たった。
 美樹はじいっと、彩の顔を見つめている。


「はははっ・・・どったの美樹?」


 引きつった笑顔で、彩は微動だにせずにこっちをじいっと見ている美樹に聞いた。


「隠し事、しないでね?」


 彩にとって、美樹の能力の強大さよりも、こういう時の美樹の目つきの方が恐怖だ。


「かっ・・・隠し事っていうか・・・ちょっと、さ~」
「わたしはわたし。前にそう言ってくれたのは彩、あなたよ。大丈夫、何があっても、わたしはわたしだから」


 真剣な顔で、こんな風に直球を投げられたら。
 もう、下手に避けられない。


「なんかね、昨日、変なお客さんが来たんだよ」


 ため息混じりに、彩は言った。
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